オリジナルグッズ【あさがお屋】

気に入っていないのに便利なお皿

日常

写真は納豆鉢です。

これは、お気に入り。

 

うちの狭い食器棚には、ひとり暮らしにしては多めのお皿が入っています。

今の部屋に引っ越したとき、それまで使っていた100円ショップのお皿を処分して、気に入ったものを買い揃えました。

といっても、高価なものは持っていません。

ほとんどが訳あり品で、普段使うぶんには気にならない小さな傷や、ぽつんとしたシミがついていたりします。

ひとつ数百円、一番高くても2,000円くらい。

いつかは必ず割れると思っているので、気を遣わずに使える値段のものを買った…つもりでしたが、2,000円のお皿を手に取るときは、毎回静かな緊張が走ります。

 

お皿をお皿として使わず、飾りとして見て楽しむのも良いと思います。

でもそれは、お皿でありながらお皿ではない、「お皿型の置物」だと思っています。

私は、お皿として使えるお皿が好きです。

好きなお皿こそ、お皿として使いたいです。

 

食事は、明日を生きるために摂るものですよね。

私は今日がどんなにつまらなくても、仕方がなくごはんを食べます。

お皿は今日の食事を乗せて、明日へ向かう時間に寄り添ってくれます。

そのくりかえしの中で欠けたり、割れて役目を終えるのなら、それでいいです。

人間と同じようにもろくて、取り扱いには注意が必要で、いつかは壊れるものだから好きなのだと思います。

 

うちの食器棚には、私が買い揃えたものではないお皿も入っています。

それが、金麦のお皿とオルビスのお皿です。

 

金麦は、あの金麦です。

この金麦。

私にとっての金麦はこっち。

 

ご存知の方もいると思いますが、金麦は毎年、缶についているシールを集めるとお皿がもらえます。

ヤマザキ春のパン祭りのようなものです。

私は何年か前にこれを知ったのですが、なぜか強烈な火がつき、金麦を何ケースも買い込み、その年にもらえるお皿を全種類集めました。

 

あらためて調べたら、私が燃えたのは2016年。

2016年のお皿は全12種類。

画像引用元:https://www.suntory.co.jp/news/article/12612.html

 

全部ペアで届くので、合計24枚です。

シールを集めるために買った金麦もすごい量でしたが、届いたお皿もすごい量。

正直にいうと、特別このお皿のデザインが気に入ったわけでも、欲しかったわけでもありません。

なぜそこまで必死になって集めたのか、当時もわかりませんでしたが今でもわかりません。

シールをはがした金麦は、とても長い時間をかけてすこしずつ飲みました。

 

オルビスは、お化粧品のメーカーです。

やっぱりキャンペーンで、一定の金額以上注文するとお皿がもらえました。

私が持っているのは、大きなボウルひとつと小皿が二枚。

お皿の柄を頼りに調べると、なんとこちらも2016年のこと。

金麦のキャンペーンは春先、オルビスのキャンペーンは冬。

オルビスのキャンペーンを知ったとき、私はすでに金麦のお皿を24枚も持っていたはずです。

お皿、もういらないでしょ。

いったいなにを考えていたのか。

 

食器棚には、金麦24枚、オルビス3枚、私が気に入って買ったお皿たち。

あんまりギチギチなので、すこし前に金麦皿を何枚か物置に移動させました。

よく手に取るのは、金麦とオルビスのお皿です。

気に入っていません。

私は写真の納豆鉢のようにごろっとした重たいお皿が好きですが、金麦のお皿もオルビスのお皿もつるんとしています。

なにを乗せてもときめきはありません。

それなのに、ほとんど毎日のように使っています。

 

便利なんです。

使いやすいんです。

気に入ってはいないけれど。

だんだん愛着がわいてきて、食器棚の中でも取り出しやすい位置に置いたりして。

だけど、気に入ってはいません。

もし恋人ができて、家に招いて手料理を振る舞うことになっても、金麦とオルビスのお皿を出すことは絶対にないと断言できます。

きっと、一番お気に入りのかっこいい食器を出します。

 

気に入っていないお皿はいつの間にか、私にとっての「いつものお皿」になりました。

ヨレヨレのTシャツを着て、フレームが歪んでかたむいたメガネをかけて、いつものお皿でいつもの食事を摂ります。

その姿は誰にも見られたくなくて、子供のころに思い描いた未来の姿からはかけ離れているのですが、人間こんなものなのでしょう。

 

今夜も安心と油断に満ちた食事の時間を過ごして、気に入っていないお皿を丁寧に洗い、拭き上げ、食器棚の一番手前に戻しました。

「どうせ明日も使うから」と思いながら。

 

 

いつも応援ありがとうございます。

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ

コメント

  1. 閃とみたろう より:

    私の食器棚も戸も開けない段ばかりです
    先日マグロカマを麺つゆ、醤油と砂糖、生姜とネギを加えて作った
    大きかったのでノコギリでマグロカマを斬ってさらに中華鍋で煮た一品
    あれ?皿どうしようとなった
    なんかないかな〜っとあるじゃない大皿でした

    人間余裕がある時は気がつくものですね

    いつもは茶碗のご飯に切ってないサーロインステーキを載っけたりもするし
    始めから、ちょー便利なジップロック正方形を使ったりしています

    大根おろしが似合いそうな椀ですね
    納豆入れて、おろし納豆

    • 鈴口 より:

      あさがお様

      お久しぶりに読ませていただきました。

      土ものの器は、僕も好きです。
      お酒をあまり召し上がらないあなたさまが
      どう、消費されたのかが、気になってしまいました。

      素性の良い食事を摂られますよう。

  2. ナガイシヨウスケ より:

    あさがおさん、お疲れ様です。
    あさがおさんは、食事に興味がないんですね、
    器を変えるだけで、美味しく感じたり、盛り付けに気を使ってみたり、ひとりの食事も、楽しくなると思います。

  3. まさ より:

    おもしろい!ꉂ(ˊᗜˋ*)
    気に入っていません。と言い切っているが、使うのはその皿
    使いやすさ優先でその皿な訳ですね
    多分、がおちゃん
    その皿に変わりそうなのを見つけても買わないで、その皿が割れるまで使い続けるのではないでしょうか笑
    24枚の皿、メルカリで処分もありかもよ

  4. より:

    女性がそういう物を集めるのが好きなのでしょうか?

    私の姉も食パンのシールをせっせと集めています。

    もう何枚も食器棚に並んでいます。

    やはり、いつも食卓に並びますね^^

    食器が割れると縁起が悪いと昔から言いますが、どうですか?

    まぁ~気にしないことがいいのでしょうが、

    昔人間の私には気になるところです。

    変なこと言って申し訳ないです。

  5. とっちー より:

    金麦の皿は私も集めました。確かに大きさといい、深さといい、使い勝手がとにかく悪いんですよね。
    食器棚に入れっぱなしです。

    あさがおさんのマスクがパンツに見えてくる今日この頃でした。

  6. makoto♪ より:

    納豆鉢・・・自分の家にもありますね
    それが納豆鉢だとは気にもしませんでした(笑)

    納豆は毎朝ではないですが週に3回ぐらい食べてます
    どんぶり飯に納豆と生卵、味付けめかぶに刻みネギ多めで食べてます

    そうそう最近、食パンのシール26点集めてお皿に交換しました
    結構、家の食器棚にあります(笑)
    わりと使うお皿になってます。

    あっ! ネギ刻むの忘れてた
    明日の朝ははネギ抜きだなw

  7. yoshio より:

    たまにありますよね、わけが解らない衝動!やり始めたら最後までやらないと気が済まない。

    途中で気付くんだけどやめられない、やり切っても達成感がない…だけど後悔は不思議と無い

    誰かが耳元で(ほら、やって良かっただろ)って囁いてるような!

    気に入って無いんだけど日常に馴染む感じかな。いいものを揃えましたね!

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました